科学的風景印 施設編

 地元の名物を取り上げている風景印。当然科学関連施設も対象になったりします。見ただけじゃ判んねーようなのもありますが、ここでは「ほほぅ」と思える代物を集めてみました。

自由落下は言葉ほどには自由ではないのだよ どっち? 富士山頂にオウムは鳴くか? カミオカンデ
 無重力状態にするにはどうするか? 宇宙に行くには金が掛かるし...という時はコレ(↑)。
 廃坑跡地に作られた深ーい穴にカプセル(消印中央)で710m落ちて行く。 490m自由落下でそこは10秒間(世界最長)無重力状態! エコー葉書もあります。にも関わらず2003年に閉鎖 残念><
岡山天体物理観測所です。
 ドーム状の建物が2つありどちらかなぁと思ったら、どちらも同観測所の反射望遠鏡ドームでした。ただし、同じ様な大きさに見えるけど、実は左の方が圧倒的に大きい。 (詳しくはこちら) しっかり遠近法で描かれていたんですねぇ。そういや切手も出てましたね
 気象観測用富士山頂レーダーです。(運用開始の時切手も発行)
 施設の老朽化と観測技術の世代交代のため2000年運用停止、2001年に解体されました。富士山頂局は季節局(夏季限定)なので、もしかしたらこのデザインの風景印もこれが最終使用例?になるかも。結果報告
 消印の左下に、小柴博士のノーベル物理学賞受賞ですっかり有名になった陽子崩壊検出装置「スーパーカミオカンデ(その実体はほとんど巨大なプール)が描かれています。大統一理論や素粒子理論の検証に使われています。 こそっとニュートリノで放射光が発生している様も描かれていたりします。小型印やふみカードもあるよ
JT-60 Rocket Dive SPring8 日本の油田
 核融合研究所。真ん中の平たい円柱が臨界プラズマ試験装置JT-60。(トカマク型、トーラス大半径3m、磁束密度4T、電流2.7MA:平たく言えば核融合炉のプロトタイプ)2008年運用終了。現在は後継機であるJT60SAが稼働中。核融合炉実用化まで道のりはまだまだ遠いけど頑張ってます  放射線医学総合研究所。研究所物はままありますが、建物は似たり寄ったりなので面白くないし判りにくい。そんな中でこのように看板(実物は2001年の省庁再編で科学技術庁→独立行政法人になってます)を大々的に出しているデザインは稀です。東海村のJCO臨界事故で一気に有名に。  ででんと中心にある丸い巨大施設は、カレーヒ素事件の元素分析で一躍有名になった放射光施設SPring8
 実は世界で最も出力の高い放射光をだせる光源。だからヒ素事件の分析に使われたときは正直ビックリ!
 石油はあらゆる化学製品の原料ですが、殆ど輸入に頼っています。わずかですが日本でも(新潟・秋田など)産出されます。
 例えば左の消印右上にあるのが日本の石油機械堀第一号井。まだ動いているかどうかは知りませんが。
♪燃えるマグマの○○ 一見長閑な風景ですが 高く聳え立つ塔、その正体は? 死兆星は見えるか?!
 水蒸気の煙をあげているのが地熱発電所。 日本のような火山国ならではの発電施設です。 各種発電所物はいろいろありますが、地熱発電所が一番判りやすいかな? 単品ではインパクトが弱いのか、意表を突いてホタテ貝との組み合わせ。  一見のどかな風景ですが煙が出ている煙突は日本初の石炭専燃火力発電所です。 日本初と言っても、1970年代の石油ショックで「石油ばかりにたよってはまずい」という事で1981年作られた火力発電所だからそんなに古い物ではありません。  水力発電所といえば普通ダムを思い出しますが、ここではあえて調整池式発電所のサージタンク(風景印中の塔)を取り上げましょう。 ただの変な塔で見過ごしてしまいそうですが、実はこんな機能があるんです・・・  岩手県・水沢局の旧印(1955.3.15-1997.1.23)
 浮遊天頂儀と天球図と日本地図が描かれてます。天頂儀は、天頂を挟んで南北にある子午線上の天頂距離がほぼ等しい恒星を観測し、観測地点の緯度を精密に決定する装置。 この浮遊天頂儀は切手にもなってます。

 この他にも、石油コンビナート、工場群等などありますが、扱いは小さくあまり特徴的なところがないので割愛しました。

 つくばなら高エネルギー研究所のトリスタンで良いデザインができると思うのですが・・・(SPring8もあることですし)。 うちの研究所も風景印になると嬉しいのですが、どんなデザインにするかは問題でしょう(センスを問われる)。 どこかの近所の郵便局でやってくれませんかね?


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