椅子型シクロヘキサン

シクロヘキサン

  シクロヘキサン(C6H12)はベンゼン(C6H6)と同じ炭素6個で環を形成する6員環化合物であるが、構造は全く違う。
ベンゼンは平面状分子を形成する一方、シクロヘキサンは立体的な構造をとる。
シクロヘキサンの最も安定な構造は、切手の背景にも描かれてる見たまんま椅子型と呼ばれる形。
虹色がその炭素骨格(C-C結合)のみの形、薄黄緑色がC-Hを含めた構造で、垂直に立ったC-H結合はアキシャル[由来はaxis(軸 ジオンの残党ではない)]、横方向に伸びているC-H結合がエカトリアル[由来はequator(赤道)]と呼ばれている。 地球の地軸方向と赤道面上と思えば覚えやすい

 この切手の発行国であるノルウェーの化学者オッド・ハッセルはこの立体的な構造(専門用語では立体配座という)の研究で1969年にイギリスの化学者デレック・バートンと共にノーベル化学賞を受賞している。


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