灰重石

W タングステン(Tungsten)

     原子番号:74 原子量:183.84

 元素名はTungstenでも元素記号はW。

 スウェーデンのシェーレが灰重石(Ca2WO4:右切手;結晶屋さんが喜ぶマニアな図付き)からタングステンの酸化物を初めて単離した。そして、この鉱物がタングステン(スウェーデン語で重い石の意味)と呼ばれていた事から、タングステンが元素名に用いられるようになった。
タングステン発見 鉄マンガン重石
 それに対し元素記号W は、スペインのデルイヤール兄弟(左切手の兄弟だがあまり似てない)が鉄マンガン重石(wolframite 右切手)から初めてタングステン単体を取り出した事に由来する。 このネーミングの不一致、後の時代の学生の苦悩は考えてなかったでしょと一言言いたくなる。
 しかし、Tで始まる元素記号はチタン(22Ti)、テクネチウム(43Tc)、テルル(52Te)、テルビウム(65Tb)、ツリウム(69Tm)、タンタル(73Ta)、タリウム(81Tl)、トリウム(90Th)と数多くあるので、少なくともWを選んだのは賢明だったかな?
フィラメント
 この元素の特徴は融点が3680Kと全金属中で最高である事で、それゆえに電球のフィラメント(左下切手)に使われている。また鉄にこれを加えると著しく硬度が上がる(いわゆるタングステン鋼)


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