空の大怪獣
日本にも温泉はいっぱいありますが、その中にラドン温泉というのがありますよね。あの「ラドン」は元素のラドンです。
そもそもラドンの発見は、ラジウムに接触している気体が放射性を帯びている事をキュリー夫人が発見した事から始まり、ラジウム(Radium)から出る貴ガス(ヘリウム以外は末尾が-on)という事でラドン(Radon)と命名されました。
ラドンは気体の上放射能を持つので吸引による内臓被爆も起こりうるが、ラドン温泉程度の低レベルの被爆は体に良いという仮説(放射線ホルミシス)もあるので、低濃度ラドンの効能については意見の分かれる所のようである。 (ラドン温泉やその周辺地域でガンが多発しているという報告は聞かないし、少なくとも温泉自体の効果はあるのは確かなようだ)
ただし、気密性も高目のウラン(U→Th→Ra→Rnと壊変)鉱山などでは、気体であるラドン濃度が各段に高くなるので呼吸器を通じて肺がんの過剰な発生が報告されている。
ゴジラシリーズで有名な東映の怪獣にラドンという奴がいるが、これは恐竜のプテラノドンに由来するもので、元素のラドンとは全く関係ない。(海外ではスペルもRodanだし 発音もロダン 考える人の彫刻家ロダンはRodinなのでさらにややこしい)
元素のラドンは、貴ガスなので下手なフィルターマスクなどはすり抜けるから、「空の大怪獣」という面がある事では似ているようだ。 ちょっと強引なオチかな