取り扱いには御注意を
金属のクセに液体という珍しい元素。 だから名前が水(のような)銀というらしい。表面張力も高い為コロコロ転がる。 古くからお馴染みの元素で、紀元前1〜4世紀に書かれたヨーロッパの本には、辰砂(HgS 赤い石)から水銀を作る方法が記載されている。辰砂自体も昔から顔料として使われている。 また、秦の始皇帝の墓には水銀の川が流れていたそうである
つい最近まで、蛍光灯・消毒薬(赤チン)・体温計・赤色顔料(HgS)など、いろんな所で活躍していました。 また水銀は他の金属を溶かす事(アマルガム)ができるので、金を溶かしたアマルガムを大仏表面に塗り加熱して水銀を飛ばし金の大仏を作っていた。東大寺の大仏では練金10436両、水銀58602両もかかったそうです。
また蒸気圧も高い(蒸発しやすい)ので、精製するのは他の金属より容易な為、一番最初にOnnes(右のゆで卵みたいな御仁)により超伝導が確認されました。
それと、水銀を語る上で忘れてはならないのは、その毒性である。水俣病の原因は有機水銀で今でも多くの人々が苦しんでる。これは日本だけでなくいろんな国で問題になってるそうです。
考えてみれば、金の大仏の建立では水銀蒸気が大量に出るので、疫病退散どころか全くいい近所迷惑と言った所ですね。