「きさまらの血は何色だぁー」 by ケンシロウ レイ
え、誰の事かって? タコですよタ・コ。 人間の血は(たとえ極悪人であっても)体内で酸素の運び屋赤血球にある「ヘモグロビン」(鉄イオンを含む)というタンパクが赤いので、赤い。 しかし、タコのような軟体動物は、代わりに「ヘモシアニン」という銅イオンを含んだタンパクを使っているので、赤くありません。(タコは赤いじゃないかとお思いの方へ それは茹でたからで、生きたタコはあんなに赤くありません)
このようにタコには銅がたんまり入っているので犬にタコを食わせてはいけません。 なぜなら人間や牛の場合「アルブミン」というタンパクは銅の運び屋として働くので問題ないのですが、犬のアルブミンはちょっと構造が違っていてあまり銅を運べないため、犬にタコを食べさせると中毒を起こすそうです。
銅利用の歴史は古く(ナント紀元前8800年頃)、鉄などに比べ簡単に(低温で)銅を得る事できるので、紀元前5000年頃にはすでに精錬が行われていたようである。 ただし、純粋な銅は軟らかく道具としては使いにくいので、青銅(スズとの合金)や真鍮(亜鉛との合金)の形で利用される事が多かった。
また銅(Copper)の名前の由来も古く、かつて世界有数の銅鉱山だったキプロス島(Cyprus)と言われている。現在のキプロスの国旗で地図の色も銅の産出が多い事に由来している。
銅の鉱物は赤、青、緑、銅色(あたりまえか・・・)と鮮やかな色のものが多いため、古今東西宝石や顔料として珍重されている。 例えば、藍銅鉱(右下の鉱物)は絵の具の青の素(岩群青)として使われ、孔雀石(Cu2(OH)2(CO3))をクレオパトラはアイシャドウにも使っていた。
銅はその美しさだけでなく、その高い熱・電気伝導性がありしかも簡単に伸ばせるので、電気回路には必需品である。(だから銅線なのね) かくのごとく、銅は長ーい友達なのであります。