アドレナリン

アドレナリン

   アドレナリンは交感神経が興奮状態になる時(臨戦体制や逃避状態などストレスがかかった時)、副腎髄質より分泌されるホルモン兼神経伝達物質で、血中に放出されると心拍数や血圧を上げ、瞳孔を開き、血糖値を上げます。また心筋収縮力の上昇、心・肝・骨格筋の血管拡張、気管支の拡張など状況に対応した変化が起こります。スポーツ選手が活躍する時はまさにこの状態にあると言えます。

 このアドレナリンは高峰譲吉らにより牛の副腎から世界で始めて抽出・結晶化されました。同時期アメリカの研究者エイブルも抽出して「エピネフリン」と命名しました。高峰の死後、エイブルらは高峰の業績を盗作だと主張しましたが、エイブルの方法では抽出できない事が判明し、エイブルの主張は退けられました。(でもアメリカでは未だにエピネフリンの名称が使われている)

 補記: 高峰譲吉はこの他にも麹菌に注目し、それから抽出されたジアスターゼ(アミラーゼ)にギリシャ語で「最高・優秀」を意味する「タカ」(高峰の「タカ」でもある)を付けてタカジアスターゼと命名し消化薬として発売して大儲けしました。今でも販売されているロングセラーです。
     タカジアスターゼの名前の由来の情報は津田様から頂きました。ありがとうございます


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