柑橘類に多く含まれる酸っぱさの元クエン酸のナトリウム塩。1913年にベルギーの医師アルベール・ユスタン(切手右上のうっすらと写った背後霊みたいな御仁)がこのクエン酸ナトリウムに血液の凝固を防止できる効果があるのを発見した事により、保存血液による輸血をすることが可能になった(この切手はその功績を顕彰した物)
クエン酸ナトリウムの構造式の横にこそっと2H2Oと書いてあり、この塩が二水和物(結晶状態ではクエン酸ナトリウム1個あたり2個の水が存在するという事)である事を示しているのがなかなかオツである。酸味料やpH調整剤や調味料や香料や保存料等と言った食品添加物としても使われている。食品添加物というだけで毛嫌いする方もいらっしゃるが、クエン酸もナトリウムイオンも体内にたんまりあり、さらにはクエン酸には代謝経路(クエン酸回路)があるので、添加物としての量程度では安全とされている。
化学切手同好会の稲垣様・川井様情報ありがとうございました