p-アミノ安息香酸

オーストラリア薬学教育100年
   この官製封書は「オーストラリア薬学教育100年」のものだけあって、印面には乳鉢・試薬瓶、封書面には薬草・天秤・「CHEMISTRY」の文字など薬学に関するいろいろな物が描かれています。
 この中で気になるのが左上にいる分子模型。(アミノ基以外の水素が省略されて中途半端ではありますが)p-アミノ安息香酸です。この分子は葉酸の前駆体でかつてはビタミンの仲間と目された事もありましたが、人にとっては必須栄養素では無い事がわかり、今はビタミンには分類されてない。

 またこのエチルエステル体は局所麻酔薬として用いられるが、p-アミノ安息香酸自体にはそのような効果は無い。残念ながら今となってはこの封書には相応しくない分子となっている。



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