+ | 2 | × | - | = |
ベンゼンにカルボキシル基(-COOH)を隣同士に二個付けた化合物がフタル酸で、その隣り合うカルボキシル基が脱水縮合したのがフタル酸無水物です。ちなみにカルボキシル基の付く位置がメタ位やパラ位(テレフタル酸)ではカルボキシル基が離れている為、分子内脱水縮合できないので、無水物はできません。
この分子はフタル酸誘導体の誘導体の合成原料として重要で、例えばフェノールと脱水縮合させたのがフェノールフタレインです。これはpHによって無色(酸側)から鮮やかなワイン色(アルカリ側)を示し、酸・塩基滴定によく使われています。(ちなみに私は小学生の時この鮮やかな色の変化に感動して化学の世界に道を踏み外しました) また工業的にはフタル酸のエステルは可塑剤としてよく使用されています。