実験する北里博士とゆかりの施設

北里柴三郎フレーム切手

 2024年6月28日に発行された「近代日本医学の父 北里柴三郎フレーム切手。切手には氏のお言葉と関連施設。

 上から貴賓館(帰省の際の居宅、または賓客をもてなすための邸宅) 多分
    生家 多分
    北里文庫(郷里の子どもたちのために博士が私財を投じて建設した図書館) 多分
    銅像 これは間違えようがない
    ドンネル館 多分
       (生誕170年の2023年にできた施設 ドンネルはドイツ語で「かみなり」の意味)

 秀逸なのは氏の実験するお姿の写真。若いのでドイツ留学時(1885-1891)でしょう。 当時研究をしていた破傷風菌は酸素のある状況では増殖しないので、空気を水素に置き換えて実験していたようです。 結果、爆発事故を結構やらかして、そのたびドッカンで周りの人々を驚かせてので「ドンネル」とあだ名されるようになったそうである。

定番の水素発生装置
定番の水素発生装置
亜鉛に硫酸という昔からある簡便な方法
始めての水素実験(中学生?)でもおなじみの反応
 現代ならば水素ではなく、反応性の無い窒素か貴ガスのアルゴンを空気と置き換えて実験するところ。しかし、大量の空気から酸素を除いてほぼ窒素にするには液化技術を利用するのか簡便だが、まだ実験室とはいえ汎用に使うほどには当時普及してはいない。また、貴ガスも発見(しかも微量)されて間もない(ほぼ同時期)ので、残念ながら使えない状況。

 写真の中央にあるのは何らかの気体を扱う装置、右に見切れているのが水素発生装置のように見受けられるので、どうやら破傷風菌の培養実験の風景のようです。
 とあれこれ考えてみるのは楽しくて仕方ない。でも推測は推測。確認せねば。。。という事で北里柴三郎記念館に行きたいです。いや、なんぞ行かざるや! (他にも北里文庫にどんな蔵書があったのか?とか切手の施設の答え合わせなどなど気になる事てんこ盛り)

補足 このフレーム切手、郵便局販売は熊本のみ。にもかかわらず、発売2営業日後に買いに市内5局廻ったがどこも完売だったので、後日やっと「郵便局のネットショップ」で入手。(その次の晩にはそれも完売) それもそのはず発行数たったの800!使用済みとかあったらレア物かも(ただし高くは売れそうにはない)


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