フッ素とレニウム

Re レニウム(Rhenium)

ライン川      原子番号:75 原子量:186.207

 最後に来た安定元素

 レニウムは1925年にドイツののダック、タッケ、ベルックらにより天然に安定に存在する元素の中では最後に発見されている。 名前の由来はドイツのライン川のラテン名Rhenusに由来している。 遷移金属元素に分類されるが、最後に発見されただけあって存在量は極めて少なく地殻に0.0004ppmしかない。

 ダックらの発見を遡る事17年の1908年小川正孝から発見の報告がなされた新元素ニッポニウムは実際には当時未発見だったレニウムであり、1930年のX線分光分析によりその事が判明した。 もし、このような精密分析がその時なされていたなら、レニウムの名前はニッポニウムだったかもしれない・・・・

レニウムカバー 確かにレニウム
 そんな残念な逸話もあるマイナー元素ですが、切手なんかあるのか?とお思いでしょうが、これがあったりします。
 それが右のソ連のカバーの切手(クルナコフ一般及び無機化学研究所設立50年)にあり、拡大すると確かにReの文字が。 金属元素のくせにこんな構造取るのかと思えるいい加減そうなデザインで(私も初めはそう思いました)すが、実際ハロゲン化レニウムは安定にこのような構造を取るそうです。 ここでのRe-Re間の距離は金属中の距離より短く、d軌道やf軌道が関与している為だそうです。この化合物の塩化物(Re2Cl82-)はクルナコフ研究所で最初に合成されたそうでその為切手になったという訳です。(ただし報告時(1954年)にはReCl42-と誤って発表され約十年後のX線結晶解析で訂正されている)
 で、これが何の役に立つかは。。。。。ご免なさいよく分かりません

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