超高分子量ポリエチレン

ポリエチレン

 昨今目の敵にされてるプラスティックですが、その中で最も単純な構造(切手を横切るように構造式 ひたすら-CH2-の繰り返し)を持ち最も生産されているのがポリエチレンです。 その名を示す通りエチレンを重合させて作られる。 材料費も廉価で軽量・撥水性が高く絶縁性も高いが、火や熱に弱いのが玉に瑕。それでも食品用ラップフィルム・レジ袋・ポリバケツ・ブルーシート・電線ケーブルの被覆など幅広く使用されている。

 ポリエチレンは1898年にジアゾメタンの熱分解実験の際に発見されたが、実用レベルに普及したのは1953年にチーグラー・ナッタ触媒が開発されてからである。

海洋プラスティック
ペットボトルだから
ポリエチレンじゃないけど

 切手の題材になっているのは、その中でも特に重合度の高い(分子量150万以上!)超高分子量ポリエチレン。DyneemaはオランダのDSM社での商品名。 分子が長いだけあって、耐薬品性・防水性・耐衝撃・耐摩耗性に特に優れており、登山用テントや船舶のロープ、釣り糸、耐切創手袋などのハードな使いまわしのできる素材となっている。

*:ポリエステルのように重合部分(-COO-)に加水分解しうる構造を持つものは酸・アルカリに弱いが、ポリエチレンにはそれが無いので安定である。しかも重合度が高くなるとはアルカン系の有機溶媒にも強くなるのでほぼ無敵。  なお、これらのような重宝がられるポリエチレンの耐久性の高さが、海洋プラスティック問題では逆にあだとなっている。


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