研究関連切手の紹介

 科学の切手といってもいろいろあります。 しかし、分野による偏りが多いのも事実。
Albert EinsteinやMarie Curieの切手は山ほどあるが、Josiah Willard Gibbs(熱力学の大家)の切手はなかったりするやっと出ました!(涙)
 そんな中でも「おおこれはー!」と嬉しくなってしまう切手もあります。 ここではそんな愛らしい(?)切手たちを紹介します。


  Prigogine
例1. 非線形化学反応(ex. B-Z(Belousov-Zhabotinsky)反応)

 ノーベル賞受賞者の切手(スウェーデン1994年発行)より。 これは非線形非平衡熱力学で1997年ノーベル化学賞を受賞したPrigogineの切手。 切手の中の4つの丸の中には渦巻き。まさにB-Z反応のパターン! (知らない人には意味不明な抽象画。ウル○ラセブンなんて字も出てきません) 他にも振動パターンを見せるものの図案(潮の満ち引きなど)入り! さすがはスゥェーデン(拍手)。 ちなみに、スゥェーデンは毎年年末にノーベル賞の切手を発行してます。

 でもちょっと待て、B-Z反応って赤紫と青色の周期が見えるやつだったような... まあ、非線形反応には間違いなさそうだけど。 こんな色のパターンを示す反応ってどんな反応だろう? 気になる。



Canadian電子顕微鏡 A. Klug
例2. 電子顕微鏡 ←我ら有機超薄膜グループの八瀬GLのリクエスト

 同じくノーベル賞受賞者の切手(スウェーデン1994年発行)より。 1982年に「結晶学的電子分光法の開発と核酸・タンパク質複合体の立体構造の解明」でノーベル化学賞を受賞した A.Klugの切手。

 光学顕微鏡の切手は山のようにあるが、電顕の切手は意外と少ない。 他にも電顕の切手は「日本にもあるぞ科学の切手」のコーナーで紹介している様なものもありますが、この切手が一番今風(?)の電子顕微鏡を描いてると思って採録しました。 というわけで似たような切手が並んでしまいました。(←言い訳)
 背景の電顕写真は何の像でしょう?「核酸・タンパク質複合体」とやらなんでしょうか?

電顕の父Ruska
電顕切手一号?
 追記: (←)1999年に、電顕の父E.A.F.Ruska(1986年ノーベル物理学賞受賞)の切手も出ました。 1931年の初号機の倍率は17倍だったそうです。
 また追記: 東ドイツからこんな(→)切手も出てました。 30年近く昔の切手で漫画チックですが、操作している人も含め電子顕微鏡の雰囲気がよく出ています。

中国の電顕
 2012/5/21さらに追記: 横浜の後藤様から中国の電顕切手(→)いただきました。1964年物です。(いま中国切手はバブリーなので未使用切手は高くて手が出ません><)
当時の中国の科学技術に注力する意気込みが感じられます。知る限りでは電顕切手1号のようです。もっと古いのがあったらお知らせ下さい。
 なお、今年(2012/7/21予定)の産総研つくばセンター一般公開のチャレンジコーナーで簡易型ではありますが電子顕微鏡も出場予定です。参照

 あと専門的(マニアック?)な物にうちのグループでも使っているエネルギーフィルター電子顕微鏡の広告付きメータースタンプもあります。これです。


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あなたの研究内容等お知らせいただければ、紹介します。 但し、物によっては時間が掛かる物や無い物もありますが悪しからず。

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